皆さんはコロナによるステイホーム期間中、どんなことを考えながら過ごしていましたか?
リノベーション分譲や住宅コンサル業をしているリビタで興味深いアンケート調査を行っていたので少しご紹介してみます。
Q コロナによるステイホーム期間中、何について考えることが増えましたか?
複数選択可 267件の回答
このアンケート調査によると、なんと74%以上の人が『住まいのこと』を考える時間が増えたと答えています。
次いで『働くこと』については70%とこちらも高ポイント。
この2項目が他の項目と比べこれだけポイントが高いということは、住宅マニアとしてはとても興味深い結果です。
コロナにより住宅は『住まう場所』だけではなく、『働く場所』へとも変化し、働くということ自体についてもそれぞれが考える期間となりました。
また、この調査の結果にもあるように、働くことだけでなく学んだり遊んだり旅行へ行ったり、という『本当に必要な事』を選ぶきっかけにもなりました。
私は、今回のコロナ禍が今後の住宅事情に与える影響は大きいと考えています。
『暑さ寒さをしのぎ、食べて寝るだけの箱』で暮らす時代はもう終わりかもしれません。
というわけで、前置きが長くなってしまいましたが今日はコロナで住宅の間取りはどう変化するべきかについて
- コロナと住宅に関するアンケート
- 新しい生活様式の具体例
を用いて考察していきます。
コロナによる住宅の間取りの変化をアンケートの結果から考察する
コロナにおいて住宅の間取りを改善したいと思っている人は7割以上
先程のリビタのアンケートでは以下のような質問にも触れています。
Q 今の住まいに手を加えたい、または住み替えたいと思いましたか?
267件の回答
リノベーションをしたいと思った人の割合は全体の34%、住み替えたいと思っている人は39%という結果になりました。
なんと73%の人が何らかの形で住宅を改善したいと考えたことになります。
現在の間取りではテレワークは難しい?
アフターコロナの住み替えやリノベーション意向については、株式会社リクルート住まいカンパニーのアンケート調査も興味深い結果となっています。
ただしこちらはテレワークを実施している人への調査です。
コロナ禍が終息した後も、引き続きテレワークを行う場合、今の家から住み替えを検討したいですか?
実サンプル数:1,390
リビタの調査結果(全体の39%)ほど多くはないものの、持ち家に住んでいる回答者の20%が住み替えを検討したいと答えています。
アンケート結果には住み替えの意図については詳しく触れていませんでした。
- ワークスペースがある家に住み替えたい
- 通勤に縛られない好きな場所へ住み替えたい
- ワークスペースからの景色がいいところへ住み替えたい
- ワークスペース以外の部屋を充実させたい
- オン・オフの切り替えができる間取りの家に住み替えたい
など、色々な理由が考えられますが20%以上の人が現状の住まいではテレワークには不向きと考えたと言えるでしょう。
数字から見える持ち家テレワーカーの住み替え意向の高さ
もう一つ私がこのアンケート結果で気になった点は、持ち家テレワーカーの住み替え意向の高さについてです。
一般的に考えると、賃貸と持ち家では住み替えへのハードルは持ち家のほうが高いと考えられます。
我が家も持ち家ですが、家を売りに出して、さらには住み替え後の家を探して、となると相当な覚悟が必要だと感じます。
実際、このアンケート結果でも
- 賃貸の住み替え希望者は30%
- 持ち家の住み替え希望者は20%
と、賃貸テレワーカーのほうが10%多いという結果になっています。
では、この10%の差をどうとらえるか。
個人的な感覚だと、もう少し差が広いてもよさそう、という印象です。
私自身、学生時代は色々な家に住んでみたいという理由から、中央線沿線をあちこち引っ越すというヤドカリのような暮らしをしていました。
例えば単身かファミリーかなど諸事情による違いはあるけれど、それでも賃貸の住み替えって学生でも簡単にできるものです。
(お金と時間があれば、という前提はありますが。)
- 家を売って賃貸に住む
- 家を売って家を買う
- 家を貸して賃貸に住む
など、(住宅ローンの条件諸々はひとまず無視して)持ち家の住み替えには色々な方法があるかと思います。
けれど、賃貸の住み替えのただただワクワクした気持ちとはちょっと違う、ついため息が出てしまうような気苦労もあると思うのです。
と考えると、住み替えをしたいと考える20%の持ち家ワーカーの本気度が見えてくる気がします。
仕事に専念できる仕事スペースの確保がリノベーションの目的
また、リノベーション意向についてはこのようなアンケートもありました。
Q 今後の間取り変更意向は?
3つまで複数回答可 実サンプル数:1,390
上から3番目までの少数派意見では、なるべくお金を掛けずに仕事スペースを作りたいという意向が読み取れます。
数字から伝わるテレワークと子育て環境を共有することの難しさ
このアンケートの子供の年齢というのは7歳以上と6歳以下。
つまり、子供が小学校へ行っている年齢かどうかでアンケートの結果がかなり変わってくることがわかります。
学校へ行っている時間は仕事に集中できるわけですから当然と言えます。
実際、『仕事専用の小さな独立空間が欲しい』という回答では
- 小学生以上の子供がいる世帯29%
- 未就学児がいる世帯36%
- 子供がいない世帯29%
- 独身・単身世帯32%
というように、小学生以上の子供がいる世帯と子供がいない世帯が同ポイントになっています。
一方、未就学児がいる世帯では小さなテントや小屋でもいいから集中して仕事ができるスペースが欲しいと感じている人がとても多いようです。
我が家にも4人の子供がいますので、小さな子供を見ながら同じスペースで仕事をするという大変さは痛いほどわかります。
未就学児がいる世帯のバルコニー・デッキなどの屋外ワークスペースが意味すること
集中して仕事ができるスペースが欲しいと考える未就学児がいる世帯に関して、ちょっと面白いなと思ったのが屋外ワークスペースに関する回答です。
『バルコニー・デッキなどの屋外空間の一部を、テントや仕事可能な空間に変えたい』という回答では
- 小学生以上の子供がいる世帯4%
- 未就学児がいる世帯8%
- 子供がいない世帯3%
- 独身・単身世帯3%
全体のポイントは少ないものの、未就学児がいる世帯がほかの世帯の2倍以上になっています。
この数字をどうとらえるか。
未就学児がいるテレワーカーが屋外空間に望むこととは
- 遊んでいる子供を見守りながら仕事ができる環境
- リラックスしながら仕事ができる環境
- 気分を変えて仕事ができる環境
このようなものが考えられるかと思います。
ステイホーム期間中、SNSではベランダキャンプや庭の公園化など、自宅の屋外空間を子供の遊び場に変身させるといった投稿が多く見られました。
けれど、先の『仕事専用の小さな独立空間が欲しい』という回答のポイントの高さを考えると、子供のためというよりは、自分のための屋外仕事空間という意向が強いのではないかと感じます。
子供は室内で遊ばせて、自分は植物と居心地のいい椅子を置いたベランダで仕事。
現在まさに、リビングで子供と一緒に在宅ワークをしている自分の状況を考えてみても、なかなか素敵なアイディアかなと思います。
小学生以上の子供がいる世帯はどんなワークスペースを望んでいるのか?
一方、小学生以上の子供がいる世帯では未就学児がいる世帯とはちょっと変わった意向が感じられます。
『現在の間取りから変更したいことはない』という回答では
- 小学生以上の子供がいる世帯50%
- 未就学児がいる世帯42%
- 子供がいない世帯61%
- 独身・単身世帯52%
ここへきて、小学生以上の子供がいる世帯と子供がいない世帯とで10%以上の差ができました。
ここへ『仕事専用の小さな独立空間が欲しい』という回答も重ねてみます。
繰り返しになりますが、小学生以上の子供がいる世帯では独立した仕事専用スペースを望んでいる人はそう多くありません。
つまり、独立した仕事専用の仕事部屋とまではいかない『何か』を変更したいと考えている人が多いようです。
その『何か』を考えるヒントになりそうな回答があります。
『寝室や子供部屋のベッドをロフト化して、その下部空間を仕事スペースとしたい』という回答です。
- 小学生以上の子供がいる世帯4%
- 未就学児がいる世帯2%
- 子供がいない世帯1%
- 独身・単身世帯1%
未就学児の子供部屋のベッド、というとあまりピンとこないので、もしかすると『上の子供のベッド』のことを指しているのかもしれません。
どちらにせよ、この回答ではなぜか小学生以上の子供がいる世帯が他の2倍以上という結果になりました。
単純に、小学生以上がいる世帯には下部空間を使えるようなベッドを所有している人が多い、ということも挙げられるかと思います。
ステイホーム期間中、SNSでは子供部屋の勉強机で仕事をしている、という投稿をいくつも見ました。
小学生以上の子供がいるテレワーカーは子供と空間を共有して仕事をする事は苦ではないと考えている人が多いのかもしれません。
むしろ、独立した仕事専用スペースを欲しいと思っている人が、子供がいない世帯と同ポイントという低さを考えると
- 階段ホールやリビングの一角の家族共有勉強・仕事スペース
- 家族の気配が感じられるような個室仕事スペースの工夫
このような仕事スペースのニーズが合っているのかもしれません。
確かに、我が家にも小学生がおりますが、顔を合わせる時間が未就学児と比べると格段に減るんですよね。
小さい頃はあんなにいつも一緒に過ごしていたのに、高学年にもなると学校から帰ってくるのは4時半ころ。
帰ってきたらすぐさまゲームやタブレットに夢中。
子供との時間を大切にしたくて在宅を選んだのですが、実際のところゆっくり顔を合わせて一緒の空間を共有する時間ってとても短いと感じています。
子供と同じ机で私は仕事。
勉強の様子も見守れるし、お互いにとっていい時間を過ごせそうです。
単身世帯、子供がいない世帯はテレワーク環境をどう考えるべきか
『現在の間取りから変更したいことはない』という回答を再掲してみます。
- 小学生以上の子供がいる世帯50%
- 未就学児がいる世帯42%
- 子供がいない世帯61%
- 独身・単身世帯52%
この結果を見てみると、子供がいない世帯と単身世帯では現状に満足している世帯が半数以上いることになります。
ここで面白いと感じたのが、リビングに関する間取り変更の意向についてです。
『リビングの一角を間仕切り可能な仕事スペースにしたい』という回答では
- 小学生以上の子供がいる世帯7%
- 未就学児がいる世帯11%
- 子供がいない世帯4%
- 独身・単身世帯7%
さらに『リビングの一角にテントや簡易な小屋的な空間が欲しい』という回答では
- 小学生以上の子供がいる世帯17%
- 未就学児がいる世帯18%
- 子供がいない世帯8%
- 独身・単身世帯12%
両回答とも子供がいない世帯が一番ポイントが低いという結果になりました。
つまり、既婚の子供がいない世帯ではリビングを仕事スペースとしたいと考えている人が他の世帯よりも少ないという事です。
さらに、ほかの間取りの変更に関する全回答で子供がいない世帯のポイントは一番少ないという結果になっています。
以上のことから、子供がいない世帯は現在の住宅環境でのテレワークに対して一番不満が少ない世帯ということになります。
では既婚の子供がいないテレワーカーが注文住宅を建てるときに、アフターコロナに対して配慮する必要がないのか、というと難しい問題になります。
余計なお世話ですがこのような調査結果を出してみます。
国土交通省の平成30年度住宅市場動向調査の結果によると、住宅一次取得者層の割合は以下の通りです。
ご覧の通り、世帯主が30代の家庭が断トツに多いという事実をみると、子供がいない既婚世帯も多いと考えられます。
こればかりは他人様のことなのでとやかく言うつもりはありませんが、もしもテレワーカーのお宅に子供が生まれたら・・・
ここまで書いてきたような数々の不満が出る可能性がある、ということを頭の片隅に残しつつ家づくりを進めるといいかもしれません。
コロナによる住宅の間取りの変化を新しい生活様式から考察する
自宅で仕事をする人が住宅に対してどんなことを望んでいるのか、ということをザックリと掴んだところで。
では、注文住宅を建てたい全ての人にとってアフターコロナにおいて考慮すべき間取りの変化とは具体的にどんなものでしょうか?
『新しい生活様式』という言葉をよく耳にしますが、ここから少し考察してみます。
新しい生活様式とはどんな生活か?
新しい生活様式というと、具体的にどのような生活のことを言うのでしょうか?
大分県の長門記念病院のサイトにとても分かりやすい具体例の一覧表があったので載せておきます。
これらの具体例を意識した間取りを考察していきます。
コロナを持ち帰らないためにできること
コロナを家の中に持ち帰らないためにできる工夫を考えてみました。
- 玄関のそばに洗面所をつくる
- 建具は引き戸よりも開き戸
- リビングの手前に浴室をつくる
- 玄関から近いところにランドリースペースをつくる
玄関のそばに洗面所をつくる
子供って廊下を歩いたり階段を上がったりするときに壁を触ることが多いですよね。
廊下の曲がり角や階段の手すりのすぐ下あたりの壁紙が黒ずんでいるお宅って結構多いです。
それくらい、大人以上に家の中のあらゆるところを触れています。
家に帰ってすぐに手を洗う習慣があると、コロナだけでなく壁紙の汚れも防ぐことができて一石二鳥です。
それから、我が家の子供たちもしかりですが『ひとりで洗面所へ行くのが嫌』という子もいますよね。
洗面所が薄暗かったり奥に入り込んだところが嫌ということが多いので、明るく見通しの良い洗面所にするといいかもしれません。
建具は引き戸よりも開き戸
個人的には開き戸よりも引き戸のほうがすっきりしていて好きです。
けれど、家族がノロや胃腸炎になったときに毎回感じるのですが、開き戸のほうが消毒がしやすいです。
引き戸は取っ手のあるなしに関わらず、子供の身長によって触る場所がまちまちですが、開き戸はノブを触らなければ開けることができません。
開き戸はノブやその周辺を消毒するのに対し、開き戸の場合は建具の面全体を拭くことになります。
家の中もちょくちょく除菌したいというマメな方は、引き戸よりも開き戸をおすすめします。
リビングの手前に浴室を作る
コロナに対応した住宅を検索すると、玄関からすぐに浴室、という間取りがヒットします。
以前テレビで専門家の方も仰ってましたが、家の中にウイルスを持ち込まないためには帰ってすぐにお風呂へ入ることが一番効果的だそうです。
玄関から近いところにランドリースペースを作る
ステイホームが終わり学校へ行きだしてから、夕方になると使用済みのマスクがリビングに散乱する、という由々しき事態がしばらく続きました。
テーブルの上に置いたり、ソファーに投げ出してあったり、テレビに引っかけてあるなんてことも。
そこで、帰ったら洗面所で手を洗い、そのまま洗面所にある洗濯カゴにマスクを入れる、という一連のルールを作りました。
コロナに限らずですが、外から帰ったら汚れたものをリビングに持ち込まない、というのが家族内感染を防ぐことに有効だと感じています。
通販やデリバリーを使いやすい間取り
買い物をできるだけ通販で済ませたり、デリバリーを利用しやすくするためにはどのような工夫が必要か考えてみました。
- ストックを置けるスペースを確保する
- 不在受け取りボックスを置く
- 玄関に印鑑やペンを置くちょこっとスペース
- 玄関から室内が見えない工夫
ストックを置けるスペースを確保する
整理収納アドバイザー的な事を言わせていただくと、過剰なストックは収納スペース(=建坪)の無駄になるという思いは否めません。
パントリーの間取りの作り方【無意味に広いパントリーは場所とお金の無駄】
けれど、新しい生活様式に則って通販生活を始めるのなら、送料を考えまとめ買いをしがちになるかもしれません。
また、買い物に行く頻度を最小限にするためにも、ストックを管理しやすい収納方法を考える必要があるかもしれません。
安売りだからとか、なんとなくあったほうがよさそうだからという衝動買いを防ぐためにも、ストックの見える化は有効です。
宅配ボックスを置く
私も少し前からとても気になっています。
今後、ネットショッピングの充実とともに宅配ボックスの需要も高まるのではと思っています。
自宅で娯楽を楽しむためにしたいこと
コロナ禍ならではの娯楽を楽しめるためにできることを考えてみました。
- 映える壁を作る
- 趣味のための収納をつくる
- 使いやすいテラスやベランダ
映える壁を作る
ステイホーム中、マンツーマンのエクササイズやヨガ、英会話やピアノ教室など、色々なジャンルで新しい動画サービスが始まりました。
また、学校や塾の授業、飲み会や懇談会までオンラインになりました。
確かにやってみると自宅にいながら気軽に参加できて、移動の時間の短縮になったりといいことも。
そのようなオンラインサービスを利用するための生活感が画面に映らないスペースが1か所でもあると便利かもしれません。
どんな窓をどこにつくろうかと考える人は多いかと思いますが、どんな壁を作ろうかと考えることってあまりないですよね。
一面だけ壁紙をこだわってみるとか、大きな絵を飾れるように下地を入れて補強をしておくなどおしゃれな壁づくりもなかなか楽しそうです。
趣味のための収納を作る
色々なサービスをオンラインで受けられるようになったことで、ほとんどの趣味が自宅で楽しめる時代になるかもしれません。
ステイホーム中は筋トレグッズやトランポリン、縄跳びがとても売れていたと聞きます。
私の自宅の近くではどこへ行ってもなぜか油粘土が売り切れでした。
家で過ごす時間が増えるのに伴って、物の量も増えたという方も多いのではないでしょうか?
自宅で楽しむ趣味のための収納を以前よりも大きめにとることが必要になるかもしれません。
使いやすいテラスやベランダ
ステイホーム中はテラスやベランダ、庭など家の敷地内の外部空間に注目が集まりました。
3階建ての各階にベランダ、そして広めの庭がある我が家の現状から言わせてもらうと、リビングからつながる場所にあるベランダが一番使い勝手がいいと感じています。
(※我が家は3階がリビングです)
せっかくウッドデッキがあるのに道路から丸見えで全然使ってないんだろうなというお宅って結構ありますよね。
立地にや間取りにもよりますが、ベランダライフを楽しむためにも外から見えない工夫は必要かもしれません。
バルコニーは手摺の高さと設備にこだわって安全で楽しいスペースにしよう
快適に過ごせる家を意識する
ストレスなくステイホームを快適に過ごせるためにできることを考えてみました。
- 軒や庇をつくる
- 換気に関する家族の考えをまとめる
- こもれる場所をつくる
軒や庇をつくる
あまり出かけることが少なくなり自宅で過ごすことが多くなりました。
普段家にいない時間に自宅にいると、意外と不快に感じるのが日差しの強さかもしれません。
日中の日差しももちろんですが、西日もなかなか侮れません。
室内で一定した快適な明るさを保つためにも、今後の住宅には深い軒や庇は必須だと感じています。
換気に関する家族の考えをまとめる
換気に関しては機械にお任せしてしっかり的確に換気したいという人もいれば、窓をめいいっぱい開けて視覚的に空気の流れを感じたいという人もいます。
空気は目に見えないものですから、自分が気持ちよく過ごせることが大切です。
かくいう私も窓を開けて換気したい派なので、住宅に気密性はそれほど求めませんでした。
アフターコロナでは『換気』というのが大事なキーワードでもあるので、ハウスメーカー選びにおいても重要なポイントになりそうです。
今まで以上に『どんな暮らしをしたいのか』を家族でよく話し合うことが必要になりそうです。
こもれる場所をつくる
ステイホーム中、ずっと家族と一緒にいて思ったのが、自分だけのスペースがあったらいいのにという事でした。
特に子供部屋に関しては子供の年齢的に、子供部屋を個室にするかどうかという時期だったので、色々と考えさせられました。
- 少し家族と離れたいとき
- ひとりの時間を楽しみたいとき
- 静かに過ごしたいとき
- やりかけのものをそのままにしておきたいとき
大人でも子供でも、そしていくら仲良し家族だとしても、こういう瞬間ってあるものだなと感じました。
リモートワークにも通じるところですが、個室が無理ならば少しだけ何かに集中できるような籠れるスペースが欲しいです。
アフターコロナで住宅事情がどう変わるのか考察した後に思う事
多くの人間の創造物には、『それ』でなくてはならない理由があります。
どうしてこんな形なんだろう。
どうしてこの素材なんだろう。
どうしてこの色なんだろう。
そう疑問に思って調べてみると、驚くような理由やエピソードがあったりするものです。
『住宅』も同じこと。
屋根の形、内装材や外装材の素材、基礎の種類・・・
日本に現存する最古の住宅の一つとされている箱木家住宅から、現在の住宅の形に変化したのには理由があるはずです。
何か大きな問題を抱えた時に、どうしたらより良い生き方ができるのかと考えを巡らせることは人類の進化にとって最も大切な事ではないでしょうか。
と、こんなに壮大なまとめにしてしまいましたが、多くの人にとって住宅とは一生に一度の大きなお買い物です。
家を建てようかというこの時期にコロナと戦わなければならないという事は、『家』や『暮らし』に対してより深く考えるチャンスかもしれません。