土地を買おう 家づくりの教科書

土地選びのポイントは短所克服!短所を長所に変えてお得に買おう!

更新日:

注文住宅を建てるならまずは土地選びから

ということで、今日は土地がテーマ。

土地選びをする時にどんなことに注意して、何を優先するべきかを、もと住宅買取業者の経験から解説します。

広くて明るくて便利なところがいい!と思うのは当たり前。

だけど現実的には予算と理想のバランスが取れている土地を探すのってなかなか難しい!

家作りが始まって早くも『土地選び難民』になってしまったあなたのために、予算を抑えつつ、満足のできる土地選びをするためのポイントを書いていきます。

私自身、大学で設計の勉強をする中で、設計によって土地の短所を長所に変える面白さを知っています。

誰しもがいいと太鼓判を押すような土地は魅力的に違いありません。

だけど、ちょっと発想を変えてみて。

『こんな短所があるからちょっと安い』

そんな、土地の短所をメリットに変える、お得な土地選びのポイントに触れていきます。

土地選びのポイントは土地の短所を長所にする『逆転の発想』ができるか否か

駅から遠い場所が不便な場所とは限らない

土地選びをする時に、まずは場所から絞っていく人が多いのではないでしょうか。

『△△駅から〇分以内にしたい』そう決めて探す人もいるでしょう。

これはなかなか難しいところです。

そもそも当たり前のことですが交通の便がいいところは、そうでないところに比べて土地の価格(坪単価)が高くなっています。

極端に言うと、少し駅からは遠いけれど広いところを選ぶか、狭くてもいいから交通の便がいい場所を選ぶかです。

住む人の生活スタイルや行動範囲によるところもあるので、駅から遠い場所が一概に不便な場所とも言えません。

また、現在の状況だけでなく、将来家族構成が変わったときのことも念頭に入れて家族で話しあうべきです。

子供がうまれると、交通の便よりも周りの環境のほうが気になるという人は結構多いです。

自宅兼職場の人や職場自体が駅から遠い人は、駅からの距離ではなく、まわりの環境重視という人もいます。

駅から少し離れた場所でもスーパーや学校が近いなど、生活に不自由しない場所はたくさんあります。

とはいえ、やっぱり公共の乗り物による交通の便がいいところは魅力的です。

駅から少々遠くても、バス便が充実している地域など、妥協範囲を広げると土地の値段はグッと下がります。

 

日当たりは建築会社によっては気にしなくてもよし

個人的な意見を言わせてもらうと、日当たりの悪さは設計で十分カバーできます

これは本当。

なので、日当たりが悪いからと言って候補からすぐさまはずしてしまうのはもったいないなと感じます。

もちろん、日当たりがいいに越したことはないです。

だけど、日当たりの悪い土地でどれだけ明るい家を建てるかが、設計士の腕の見せ所だっだりします。

私は日当たりと明るさは別物だと考えています。

直接太陽が当たらなくても、明るくする工夫って実はたくさんあります。

ただ、設計の縛りが多かったり間取りがプラン化されてしまっているような企画型のメーカーだと難しいかもしれません。

私も大手を含むたくさんのハウスメーカーに図面を書いてもらいましたが、大手メーカーは万人受けのする『一般的な住宅』がほとんど。

実績が多く、その分ニーズの分析やマーケティングがしっかりされているから、家を建てたい人がどんな家を必要としているかを総合的に把握しているんですね。

縛りが厳しいハウスメーカーだと中庭を設置したり、大きな窓を設けるくらいの対処法しかないかも。

それがいいとか悪いとかではなく、短所のある土地に家を建てるなら、短所を長所に変えてくれるメーカーを選ぶべき。

日当たりを土地選びのポイントから外すと、大幅なコストカットにつながります。

家にはこだわりたいから設計事務所にお願いしたい!という人には日当たりの悪い土地もおすすめです!

日当たりに関する私の考えはこの記事にも熱く語っていますので興味のある方はぜひ読んでみてください。

 

旗竿状の土地が長所になる場合もある

実はこれ、私が土地選びをしていたときに一番先に考慮したポイントです。

といっても、私の場合は、四角い土地を探していたので旗竿状の土地は『短所』だったんですけど。

いわゆる『旗竿地』とか『敷地延長』と言われるようなL字型の土地の場合、通路部分の土地は建築面積に算入できません。(下の図の区画A)

通路部分は上の図のように、玄関までのアプローチか駐車場として使われることが多いですね。

同じ坪数なら四角い土地のほうが、大きな家を建てられることができます。

なので、旗竿状の土地は同じ坪数でも、形が四角い土地より安くなります

土地を探しているときは、不動産屋のチラシやホームページなどをチェックすることが多いと思います。

回りの相場と比べてやけに安い物件は、このように土地の形が悪い場合がよくあります。

このような旗竿状の土地の場合、何が困るかと言うと以下の通りです。

旗竿上の土地の短所

  • 実質的に家が建てられる面積が小さくなってしまう
  • 車が並列で停められない場合が多い
  • 売却時に査定額が落ちる

我が家の場合は車を夫婦それぞれ所有しています。

  • 共働きで生活リズムにズレがあるため縦列駐車だと面倒
  • お互いホームパーティーが好きなので友人の車も停められるようにしたい
  • なるべく庭を広く有効に使いたい
というわけで、旗竿上の土地は候補から外しました。

ただ、相場に比べて値段が安いのは大きなメリット

駐車場は1台分、もしくは必要ないという人にとってみれば、

  • 通路部分は駐輪スペースにする
  • 家の玄関が奥まっているから子供の飛び出しなど安心
  • 植栽を楽しんだり庭スペースとして使える
  • 物を置くスペースとして使える

という考え方もあるかもしれません。

また、3階以上の家を建てるという選択肢がある人は、少々建てられる土地の面積が狭くなっても気にならないかもしれません。

不動産の転売目的で無い限り、土地の短所は住む人によっては長所にもなりえます。

駐車台数や階数こだわりがない人は、旗竿上の土地も候補に入れるべき!

 

用途地域をチラシでチェックする

ちょっと耳慣れない言葉かもしれませんが、不動産屋のチラシをよく見てみると必ず載っています。

簡単に言うと、その土地にどんなものを建てる事ができるかを決めた土地の用途の分類です。

たとえば、第一種低層住居専用地域

ここには学校や幼稚園などは建てられますが大型商業施設や病院、工場などは建てられません。

閑静な住宅街をイメージしてもらうといいかもしれません。

名前のとおり、高さにも制限があるので高い建物は建てられません。

建蔽率(※1)や容積率(※2)が低く、土地の広さに対してゆったりと建築されています。

用語解説

(※1)建蔽率とは

敷地に対して、建築面積(概ね住宅の1階部分の面積)の割合

(※2)容積率とは

敷地に対して、家全体の面積(各階の床面積の合計)の割合

例)100㎡の土地に、1階が50㎡、2階が40㎡とした場合

  • 建蔽率 50%
    ・・・50㎡÷100㎡×100
  • 容積率 90%
    ・・・(50㎡+40㎡)÷100㎡×100

住宅が多く建ち並んでいるようなところや、人気の住宅街などは第一種低層住居専用地域が多いです。

ただ、人が住むための地域なので、近隣への日当たりの配慮など規制が多い地域ともいえます。

ちなみに我が家の場合は準工業地域です。

ここは、『環境を害する恐れのない工場』の利便性をはかる土地と言うことで、工場だけでなく店舗や遊戯施設や住宅が混在する地域です。

具体的に言うと、ほとんどの建物は建てられるけれど、環境悪化や住民に危険があるような工場は建てられないという地域。

じつはこの準工業地域、個人的にはとてもおススメです。

準工業地域がおすすめな理由

第一種低層住居専用地域に比べ土地の価格が安い

建蔽率や容積率の限度が大きいため、土地いっぱいに建物を建てる事ができる

周りに店舗が多く、生活するのに便利

用途地域は好みによるところが多いかと思います。

チラシに記載されている用途地域を見れば、現地に行かずとも大体の環境がわかるので是非チェックしてみてください。

『閑静な住宅街』は必ずしも便利な場所というわけではないのに、ちょっと土地の値段が割高の可能性があります。

 

 

土地選びの一番大事なポイントはどうにもならない短所には厳しくチェックすること

ここまで短所を長所に変える土地選びのポイントを書いてきました。

けれど、残念ながらどうにもならない短所もあります。

そのような『どうにもならない短所』を見つけるポイントを書いてきます。

周りの住宅の外壁を観察する

気に入った土地が見つかった場合は、是非となり近所の家の外壁をチェックすることをおススメします。

やけにカビやコケのようなもので汚れている家が多かったらその地域は要注意です

すぐ近くに川や水路があったり、むかし沼や田んぼだったところを宅地にした場所かもしれません。

土地を購入して住宅を一から建てる場合、地盤調査をすることが多いかと思います。

以前沼や田んぼだった土地は地盤がゆるく改良工事が必要となり、予定外の出費が必要になることがあります。

地名に沼、田、池など水に関する漢字がついている場合は少し気をつけてみてください。

 

ハザードマップで災害の有無を確認する

近くに川や水路がある場合は特に念入りに、ハザードマップで災害の有無や可能性を調べてください。

国土交通省 ハザードマップポータブルサイト(全国の市町村のハザードマップが閲覧できます)

また、周りの住宅と比べて明らかに土地が低い土地は、雨が降ったときに自宅に水が流れ込んでくる場合があるので避けるべきです。

同じ理由から、自宅内に大きな高低差がある土地も要注意です。

駐車場から階段をのぼると玄関があるような家や、周囲に崖や擁壁があるような土地も慎重に検討すべきです。

住宅買取業者は、このような住宅の短所を安く買い叩く理由にしています。

 

権利、境界はしっかり確認すること

ここからは少し難しい話。

だけど、土地や住宅を購入するに当たって一番大切なことです。

ほとんどの人が仲介業者の仲介によって、住宅ローンを使って購入すると思うので難しいことは考えなくても大丈夫。

だけど、念のため、確認したほうがいいことを書いておきます。

土地選びで必ず確認すること

境界がきちんと決まっているか

権利は所有権

このふたつはとても大事なことなので、きちんと確認すること。

権利は販売図面に必ず載っています。

境界に関しては不明確な場合や確定していない場合は、販売図面のどこかに記載されているはずです。

境界は、隣接する土地との境界がきちんと決められていて、なおかつその場所に鋲や石など印となるものが入っているかどうかが大事

こんなプレート、見たことありますよね?

きちんと測量されているという証拠でもあるし、お互い合意の上、境界を定めたと言う大切な印です。

きれいに区画されている土地ならほぼ間違いなく問題ないでしょう。

けれど、すごく広い土地や田舎のほうでは、現地を見に行ったときにそれとなく仲介業者にと確認したほうがいいかも。

「境界はちゃんと入ってますよね?」でOKです。

所有権と言うのは、字のごとく、その土地(建物)を所有していますと言う権利。

地上権や建物譲渡特約付借地権など、権利の種類はいくつかあるのだけれど、とにかく所有権かどうかを確認すればOKです。

自分のものなので、家を建てようが売りに出そうが、誰の許可なく自分の好きにすることができます。

(注:抵当権がついているときはその限りではありません)

土地の値段が安いので、入居年数等考慮してあえて借地権を選ぶ人もいます

また、住宅ローンで家を買うと金融機関に『抵当権』と言う権利を設定されます。

これは家の所有者がローンを返せなくなったときに、この土地(建物)は返してもらいますよ、という金融機関にとって担保の意味がありあます。

その抵当権が付けられたまま売りに出されている場合があります。(任意売却)

住宅を売ったお金でローンを返して抵当権を解除してもらう、という取引です。

抵当権を金融機関にはずしてもらえなければ契約は無効にするなど、特約が必要です。

また、任意売却は保証会社と高度な交渉が必要になることが多いため、任意売却専門の仲介業者にお願いするほうが安心かもしれません。

所有権ではなかった場合は、必ずどのような権利なのか確認しましょう。

 

土地選びのポイント まとめ

長々と書きましたが、つまるところは結局は優先順位をつけられるかどうか。

大事なことは、自分の暮らしには何が必要で何が不要かを選ぶことですよ。

それも、なるべく現状だけでなく長期的な視点で考えることが大切です。

住宅を建てる段階でも同じことが言えますが、この取捨選択ができないと一生決められません。

あちこち見すぎて決められない。

これ、不動産あるあるです。

今回この記事であげた点は、一般的な不動産価値としては短所になることばかりです。

だけど、短所のある土地は相場よりも安くなるのでお得に購入できて『あなたにとっては』長所になっちゃうかも!

これぞ究極の発想の転換ですね。

土地選びの成功のポイント

日当たりや立地のよさ、土地の形など土地の長所ばかり見ない。

土地の短所こそよく見て、それが本当に自分にとって短所になるのか考える。

みんなが欲しがらない短所のある土地だから安く買えると理解する

不動産は縁だと思っています。

この記事を読んでくださった方が最高の土地と出会えますように!

 

こちらの記事も合わせてどうぞ。



-土地を買おう, 家づくりの教科書

Copyright© くらし考案 , 2020 All Rights Reserved.